グローバル化が進み、企業が世界へ向けて事業を展開する機会は広がっています。
一方で、実際に海外で人材を採用しようとすると、現地法人の設立や雇用契約、税金、社会保険など、国ごとに異なる制度への対応が必要となり、多くの企業が最初の一歩で足踏みしてしまうのも現状です。
特に、限られた人員や資金で事業を成長させるスタートアップ企業にとって、この負担は決して小さくありません。
そうした中、Deel Inc.は、海外での雇用や人事管理を支援する仕組みを提供し、日本企業が世界市場へ挑戦しやすい環境づくりに取り組んでいます。
今回は、Deel Inc.日本法人代表の西浦 亮(にしうら りょう)氏に、日本企業が海外進出で直面する課題や、スタートアップ企業にこそDeel Inc.を知ってほしい理由、そして同社が目指す未来について話を伺いました。(取材・文 上田智也)
日本の企業を、世界へ
Deel Inc.日本法人代表の西浦 亮(にしうら りょう)氏は、日本航空株式会社をはじめ、アメリカン・エキスプレス、エクスペディア、Uber Japan株式会社、ZVC JAPAN株式会社(Zoom)など、日系・外資系企業で営業や事業責任者を歴任してきました。
西浦氏は、自身のキャリアについて「スキルと経験の掛け算」だと話します。
一つの業界にとどまらず、さまざまな企業で培った知識や経験を組み合わせることで、新しい価値を生み出せると考えてきました。
その中で西浦氏が感じていたのは、日本には世界で通用する技術やサービスを持つ企業が数多く存在する一方、それらが十分に海外へ展開できていないという現状でした。
日本企業が世界へ挑戦しやすい環境をつくりたい。
その想いと、海外での雇用を支えるDeel Inc.の事業に可能性を感じたことが、日本法人代表に就任した理由の一つだといいます。
西浦氏は、「日本には世界で戦える企業がたくさんあります。Deel Inc.を通じて、その挑戦を支えていきたい」と話します。

海外進出の第一歩を重くする「現地法人」という壁
日本企業が海外で事業を始める際には、商品やサービスを現地へ届けるだけでなく、営業や事業運営を担う人材も必要になります。
しかし、海外に住む人を日本企業が直接雇用することは簡単ではありません。
なぜなら、国ごとに労働に関する法律や税金、社会保険、給与の支払い方法などが異なるためです。
さらに、海外で従業員を雇うためには、その国に現地法人を設立しなければならない場合もあります。
法人の設立には多くの手続きが必要となり、数カ月以上の期間や費用がかかることもあります。
例えば、海外市場の可能性を確かめるため、現地で営業担当者を一人だけ採用したい場合でも、その一人を雇うために法人設立から始めなければならないケースがあります。
資金や人員が限られているスタートアップ企業にとって、この負担は決して小さくありません。
また、その準備に時間がかかることで、市場へ参入する機会を逃してしまう可能性もあります。
このように、国ごとに異なる雇用の仕組みは、日本企業の海外進出を難しくする要因の一つとなっています。
現地法人を持たずに、海外で人を雇える仕組み
Deel Inc.は、企業が海外で人材を雇用する際に必要となる契約や給与、税金、社会保険などの手続きを支援する企業です。
同社は、世界150カ国以上に対応し、海外で働く従業員や業務委託者に関する情報を、一つの仕組みで管理できるサービスを提供しています。
代表的なサービスの一つが、「EOR(Employer of Record)」です。
EORとは、海外に現地法人を持たない企業に代わり、Deel Inc.が現地での雇用主となって人材を雇用する仕組みです。
日本企業が海外に住む人を採用する場合、Deel Inc.がその国の法律に沿って雇用契約を結び、給与の支払いや税金、社会保険などの手続きを担います。
利用企業は、採用した人材に対して通常の従業員と同様に業務の指示やマネジメントを行います。Deelは雇用契約や給与支払い、各国の法令遵守などの雇用管理を担います。。
この仕組みにより、企業は進出先に現地法人を設立していない段階でも、海外人材を雇用できる場合があります。
また、Deel Inc.が提供するアプリケーションでは、給与計算や人事情報、勤怠、福利厚生、ビザ、会社から貸与するパソコンなどの管理状況を一つの画面で確認できます。
同アプリは、多言語に対応しているため、文化や言語の異なる人材を雇用・管理する場合でも、扱いやすい仕組みになっています。
こうした機能からもわかるように、Deel Inc.は人材紹介会社ではなく、企業が国境を越えて人を雇い、事業を進めるために必要な手続きや管理を担う会社です。
スタートアップ企業こそ、世界市場を目指してほしい
海外進出というと、多くの資金や人材を持つ大企業の取り組みだと思われがちです。しかし、Deel Inc.の仕組みを活用すれば、現地法人を設立する前に、海外での事業展開を始められる場合があります。
もちろん、Deel Inc.のサービスはスタートアップ企業だけを対象としたものではありません。海外での雇用や人事管理を必要とする企業であれば、企業規模を問わず活用されており、スタートアップから大企業まで幅広い企業をサポートしています。
例えば、「まずは現地の反応を見ながら小さく始めたい」「現地市場の反応を見てから本格的な進出を判断したい」といった、小さな一歩から始めることも可能です。
限られた人員や資金を、法人設立などの準備だけに費やすのではなく、製品開発や顧客開拓へ振り向けやすくなることは、スタートアップ企業にとって大きな利点となります。
西浦氏は、「海外進出というと大企業の取り組みと思われがちですが、本来はスタートアップ企業こそ世界市場へ挑戦してほしい」と話します。
日本で生まれた優れた製品やサービスを、早い段階から世界へ届ける後押しをすることも、Deel Inc.が担う役割の一つです。
日本から世界へ挑戦する企業を増やしたい
Deel Inc.は今後、対応する国や地域をさらに広げ、より多くの日本企業が国境を越えて働く仕組みを利用しやすい環境を目指していきたいと考えています。
海外進出では、国や地域ごとに異なる制度へ対応するため、複数のサービスを使い分けるケースも少なくありません。
同社は、こうした業務を一つにまとめることで、企業と働く人の双方が利用しやすい仕組みを目指しています。
西浦氏は、日本のスタートアップ企業が国内市場だけにとどまらず、世界の課題を解決し、海外から収益を得られる企業へ成長してほしいと話します。
「国内市場だけではなく、世界を市場として考えることで、新しい可能性が広がります。私たちは、その挑戦を支える存在でありたいと考えています」 日本で生まれた技術やサービスが世界中で活用される未来を目指し、Deel Inc.はこれからも、日本企業の海外展開に伴走していくといいます。
【お問い合わせ先】
WEB: https://www.deel.com/ja/

