近年、結婚式を挙げない「なし婚」を選ぶ夫婦が増えています。費用への不安や価値観の変化など、その理由はさまざまですが、一方で「親へ感謝を伝える機会を逃してしまった」「何か形に残せばよかった」と後になって感じる人も少なくありません。
こうした時代の中で、結婚式場へのコンサルティングとフォトウェディング事業を通じて、一人ひとりに合った「想いを伝える場」を提供しているのが株式会社T・T・Kです。同社代表取締役の徳永勤氏に、結婚式の本当の価値や、「ありがとう」を伝える機会を守り続ける理由について伺いました。
「三度の飯よりウエディングが好き」という原点
株式会社T・T・Kの代表取締役を務める徳永勤(とくなが つとむ)氏は、「株式会社リクルート」で営業を経験した後、結婚式場の口コミサイトを手がける「みんなのウエディング」で営業責任者を務めてきました。
「三度の飯よりウエディングが好き」というほど、徳永氏はウエディング業界に強い思い入れを持っています。その後、独立して「株式会社T・T・K」を設立し、2026年7月で13期目を迎えています。
起業の背景には、結婚式という場に対する徳永氏の考えがあります。
徳永氏にとって結婚式は、「ありがとう」や「おめでとう」といった言葉が数多く飛び交う、本来とても貴重な現場です。しかし、売上を優先するあまり、その価値が十分に活かされていない現場も少なくないと感じていました。
各地の結婚式場には、誠意を持って新郎新婦と向き合うプランナーも数多く存在します。徳永氏は、そうしたプランナーの存在や考え方をもっと多くの人に知ってほしいという思いから、起業を決意しました。
徳永氏は、現在も毎週、全国各地の結婚式場に足を運び、自らプランナーとして名刺を持ち、現場に立ち続けています。

「なし婚」が広がる結婚式業界の今
結婚式業界を取り巻く状況は、コロナ禍を境に大きく変わりました。
感染拡大以降、結婚式や披露宴に招く列席者の数は減少し、会社関係者を披露宴に招かない傾向も強まっています。これにより、結婚式場全体の開催件数、そして1件あたりの売上はともに減少しました。
新郎新婦が式場を見学する件数は、平均して1〜3件程度にとどまるとされています。また、近年はSNSであらかじめ情報を集めたうえで見学に臨む新郎新婦も多く、見学前からある程度式場を絞り込んでいるケースも少なくありません。こうした背景から、結婚式場にとって新規顧客の獲得は、コロナ禍以降、年々厳しくなっています。
このような状況の中、「本日契約をいただければ割引を行います」といった、契約を急がせるような営業手法を取る業者も珍しくありません。徳永氏は、こうした手法について「誠実ではない」と述べています。そのうえで、強引な営業手法がなくなれば、結婚式へのニーズは今よりも増えるのではないかと考えています。
また、多くの結婚式では、当初の見積もりよりも最終的な金額が上がるケースが一般的とされており、これも結婚式離れが進む一因と見られています。
その中で近年は、婚姻届は提出するものの結婚式は行わない「なし婚」を選ぶ夫婦も増えています。「費用が高額であること・結婚式そのものに関心がないこと・すでに子どもがいて式を挙げる余裕がないこと」が理由として挙げられ、「なし婚三大理由」と呼ばれています。

結婚式は、お金をかけることではない
こうした状況に対して、徳永氏は「お金をたくさん使えば良い結婚式になるのではない」と考えています。「どの結婚式場でも、面と向かい、親御さんに『ありがとう』を伝えるのに、決して大きなお金は必要としない」とも話しています。
徳永氏にとって結婚式は、新郎新婦が親に対して、一生の中で『ありがとう』をきちんと伝える数少ない機会といいます。
とりわけ男性にとって、そうした言葉を面と向かって伝える機会は、日常の中ではあまり多くありません。親にとっても、子どもから直接ありがとうと言ってもらえる場は、かけがえのない機会になります。
徳永氏は、結婚式を行わないことで、後になって少しでも後悔するのであれば、ぜひ実施してほしいと考えています。
結婚式の価値は、『かけた金額の大きさではなく、伝えたい相手にきちんと気持ちを伝えられるかどうかにある』というのが徳永氏の考え方です。
また、結婚式を挙げないという選択をした場合でも、大切な人に気持ちを伝える方法はほかにもあります。
徳永氏が提供するフォトウェディング事業「shiro wedding」では、撮影のロケ地に結婚式場を選ぶことも可能で、実際に親御さんを撮影の場へ招く利用者もいるといいます。結婚式という形をとらなくても、ウエディングフォトを通じて『ありがとう』を伝える方法がある、という考え方です。

「なし婚」でも、想い出を残せる「shiro wedding」
「shiro wedding(シロウエディング)」は、結婚式や披露宴を行わず、衣装やヘアメイクを整えたうえで記念写真の撮影を中心に行う、フォトウェディングのサービスです。
このサービスが始まった背景には、コロナ禍によって結婚式場で働いていたカメラマンやヘアメイクの中に、業界を離れてしまった人が少なくなかったという事情があります。
徳永氏は、そうした人たちにウエディング業界に残ってほしいという思いから、全国でウエディングドレスを扱う企業と業務提携を結び、ウエディングフォトの事業を立ち上げました。
これにより、47都道府県のどこであっても、有名メーカーのウエディングドレスを着て、専属のカメラマンとヘアメイクによる撮影を受けられる体制が整いました。
インターネット上には、格安または無料を謳うウエディングフォトのサービスもありますが、ドレスやロケ地を選べない、撮影データの枚数に制限があるといった制約があり、契約後のオプション費用によって結果的に高額になるケースも少なくないとされています。
同社が提供するウエディングフォトでは、ウエディングドレスは30万円、タキシードは20万円までの範囲で選ぶことができ、小物にも対応しています。撮影当日は、ヘアメイクが身支度から撮影終了まで付き添い、カメラマンが撮影した写真は最大150枚まですべて色補正(レタッチ)したうえで、データとして納品されます。
これらのサービスは、一律20万円(税抜)で提供されています。
同社のサービスの価格を抑えられている理由の一つは、広告宣伝費をかけていない点にあるといい、実際に多くの利用者は新郎新婦からの紹介を通じてサービスを知るとのことです。徳永氏は、「一生に一度の想い出なので、どうか広告で書かれている金額だけで安易に判断をしないで下さい」と話しています。
「二人らしい」想い出を、全国どこにでも
徳永氏は、「二人らしい結婚式」あるいは「二人らしいウエディングフォト」を、全国どこであっても再現できるようにしたいと考えています。
結婚式を挙げるかどうか、費用をどこまでかけるかは、それぞれの新郎新婦の考え方次第です。ただ、徳永氏は、大切な人に気持ちを伝える機会を、金額の大きさだけで諦めてほしくないという思いを持っています。
株式会社T・T・Kは、結婚式場向けのコンサルティングと、新郎新婦向けのフォトウェディング事業を通じて、それぞれの形で「ありがとう」を伝えられる場を、全国に届けようとしています。同社が提供するウエディングフォトのサービスは、「shiro wedding」で検索するか、Instagramアカウント(https://www.instagram.com/shiro.wedding.photo/)から、過去の事例を確認することができます。
【本件に関するお問合せ】https://t-t-k.net/contact
